職業

職業とは、人間各自がその「生」を支えると共に、
さらにこの地上に生を享けたことの意義を実現するために不可避の道である。
されば職業即天職観に、人々はもっと徹するべきであろう。
[ 森信三 一日一語 ] より

多くの時間を費やしいてる仕事。
この気持ちに徹したいものです。

中村哲郎医師

地元の人が何を求めているのか。
そのために何ができるか。
生活習慣や文化を理解しないと、
善意の押し付けだけでは失敗します。

アフガンで銃撃され死亡した中村哲郎医師の言葉です。
「こんなにしてあげてるのに…..」
よく聞く言葉です。
相手のことを理解しないと善意の押し売りになります。
私たちが日常生活で犯してしまいがちな過ちです。

寄与分 中條レポートNo223

寄与分とは亡くなった方に尽くした相続人にはその分、多くの財産を与える制度です。

母親が亡くなった時の財産が5,000万円。相続人は長男・次男の二人。長男が母親に尽くした分(これを寄与分という)が1,000万円とします。遺産分割の対象は寄与分1,000万円を外し4,000万円となります。長男は寄与分1,000万円と法定相続分(二分の一)2,000万円の合計3,000万円を相続出来るという制度です。

問題はこの寄与分の金額をどのようにして決めるかです。
相続人間の話し合いか、話合いがつかなければ裁判所で決めることになります。

 この寄与分の金額が話合いで決まるでしょうか。
上記の例で、寝たきりの母親の面倒を一切みなかった次男が、献身的に介護した長男に財産の二分の一を要求していたとします。そんな次男が長男に
「兄貴がお母さんを一生懸命介護したんだからその分多くもらいなよ」
と言うでしょうか。(言ったとして、長男が満足する金額を提示するでしょうか)

兄が法定相続分では納得いかず争いになった時、相続分を増やすため寄与分は持ち出されます。だから、多くの場合、話合いで決まらず裁判所で決まるのです。

但し裁判で決まる金額は苦労が報われる金額とはなりません。子が親に尽くすのは当たり前だというのが法律の考え方だからです。特別に尽くした事でなければ寄与分の金額に反映されないのです。

相続法の改正で特別の寄与制度が創設されました。(令和元年7月施行)
相続人でない親族でも尽くした分、財産を貰える制度です。想定しているのは、両親の面倒を見た、長男の嫁ということなのでしょう。

しかし、寄与分以上に面倒です。話合いで決まらなければ、裁判所に請求しなければならず、請求出来る期間制限⦅相続開始を知ってから6か月(相続開始後1年)以内⦆があります。貰える金額は通常の寄与分と同様、苦労が報われる金額とはなりません。

「寄与分」も「特別の寄与制度」も使いにくく、貰える金額も実態を反映されていません。だから、これらの制度を当てにすることなく「尽くしてくれた人にはその分しっかりと遺言を書いておく」ということが重要となります。

小規模宅地の特例 野口レポートNo279

集客を目的にしたバーゲンセールはデパートや商店などではよく行われる催し物です。が、せいぜい50%引きがいいとこです。80%引きなどまずないでしょう。

ところが相続税の世界ではこの80%引きが存在するのです。「小規模宅地の特例」です。330㎡を限度として自宅敷地の評価を80%引きにする特例です。正に相続税の大バーゲンです。

平成27年から相続税基礎控除が改正されました。改正前は遺産が自宅と預貯金2000万円位なら相続税の心配はありませんでした。

改正後はこれらの層でも安心できません。私の住んでいる川崎市中原区では自宅を所有していたらほとんどが相続税の対象となります。ただし、小規模宅地特例の要件を満たせば相続税は課税されないでしょう。

また、この層は争いが起きる可能性があります。小規模宅地の特例を考慮しながら、誰に家を相続させるのか、他の財産をどう振り分けるか、遺言は作っておいた方がいいと思います。

《小規模宅地特例の要件》 (注)要件の委細に関しては税理士に確認
◎被相続人の住居に同居し、その敷地を相続し申告期限まで住んでいること。◎1階に両親、2階に息子夫婦が住み外階段。真ん中で仕切り玄関は別々、これら完全分離型2世帯住宅でも適用可能です(区分所有と共有では扱いが異なるので登記に注意)。◎親が老人ホームに入所しもう自宅に戻らない、これも適用可能です。

◎その敷地を相続し、申告期限まで引き続き所有し住むこととあります。相続開始10ケ月以内に売却してしまったら特例が取り消されてしまうので注意が必要です。◎配偶者が相続した場合は、無条件で特例を受けることができます。これら小規模宅地の特例を受けるには、相続税の申告が必要となり税理士の費用がかかります。 

《家なき子》
◎同居人がいない親が亡くなった場合、別居していても相続開始時において、自分が住む家を過去に所有していなかった者(俗にいう家なき子)が相続した場合は80%評価減が適用されます。

《ある夫婦の自殺》
だいぶ前の話しになりますが、田園調布に住んでいる夫婦がいました。親が亡くなりました。自宅敷地の評価は数億円です。億単位の相続税が払えません。夫婦は悩み苦しみ、最後は自分達の命を絶ちました。

生前に田園調布の自宅を売り地価の低いとこへ移る、こんなシンプルな相続対策をしておけば、相続税など楽々払え老後の生活費も十分確保でき、この夫婦も残りの人生を幸せに過ごすことができたはずです。

《相続対策の目的は相続人の幸せである》
長年別居していた息子夫婦が小規模宅地特例の要件を満たすために親と同居しました。ところがお嫁さんと姑がうまくいきません。このまま同居していたらストレスで身がほそります。

こんな相続対策は本末転倒です。息子夫婦にしても相続税を取られても、同居しないで明るく楽しく暮らしていたほうがはるかに幸せです。相続対策の目的は節税ではなく相続人の幸せにあるべきです。

腰骨を立てる

交通機関の速さが、
今後人間関係をいよいよ複雑にし、かつ刹那的にするであろう。
ではそうした狂燥的な社会にいかに対処するかが問題だが、
これも根本的には各自が「腰骨を立てる」以外に途はあるまい。
というもの結局は、自己の主体的統一を堅持する以外に途はないからである。
[ 森信三 一日一語 ] より

情報化時代の今、そのまま当てはまります。

世評

学問や思想の世界においてさえ、
真に自分の眼で物を見、自己の頭でその真偽・優劣を判断せずに、
広義の世評を基準としてしか物の判断できない人が多いということは、
真に嘆かわしい極みである。
[ 森信三 一日一語 ] より

世評に流されない。
簡単なことではありません。

着手点

人は他を批判する前に、まず自分としての対策がなければならぬ。
しかも対策には何よりも着手点を明示するを要する。
この程度の心の用意なきものは、他を批判する資格なしというべし。
[ 森信三 一日一語 ] より

何から手を付けるか、大切です。

人間の真価

人間の真価を計る二つのめやす・・・。
一つは、その人の全智全能が、一瞬に、かつ一点に、どれほどまで集中できるかということ。
もう一つは、睡眠を切りちぢめても精神力によって、
どこまでそれが乗り越えられるかということ。
[ 森信三 一日一語 ] より

厳しい目です。

ハキモノを揃える

地上の現実界は多角的であり、かつ錯雑窮まりない。
随って何らかの仕方で常にシメククリをつけねば仕事は進まない。
そしてそれへの最初の端緒こそハキモノを揃えるしつけであって、
それはやがて又、経済のシマリにもつながる。
[ 森信三 一日一語 ] より

ハキモノを揃えるは全ての原点なんですね。

真知

知っていて実行しないとしたら、
その知はいまだ「真知」でない・・・との深省を要する。
無の哲学の第一歩は、実はこの一事から出発すべきであろうに・・・。
[ 森信三 一日一語 ] より

無の哲学……。
そこに真があるのでしょう。