ソーシャルワーク 中條レポートNo224

ソーシャルワークとは、何らかの要因で「当たり前な生活」が脅かされた方(認知症、病気、障害、貧困、等々)を、社会的資源(公的支援、介護、医療、ボランティア、自治会、近隣住民支援、等々)に繋げ、本人に寄り添い支援していくことです。その担い手のひとつが社会福祉士です。

人の生活上起こる様々な困難は、その人と環境との接点で起こります。単にその人に問題があるとか、周囲の側だけに問題があるとかではありません。
ですから、医療や心理などの分野のように、その人そのものを治療したり改善させたりするものとは異なります。また、環境だけを改善させようとするものとも異なります。
ソーシャルワークでは、この接点を改善していきます。

後見業務を行っているとこのことがよくわかります。
身寄りのない独居の方は、意思能力が少しずつ衰えていき、生活が困難になっていくことがあります。社会との関りを拒否している方や、「面倒みてやってる」と思われるのを嫌う方等、社会から距離を置いていると周囲も気が付きません。気が付いたときは取り返しのつかない状態になっているということもあります。

このようなケースで、問題が本人あると捉えたり、環境が悪いと捉え、一方だけを改善させようとしても状況は変わりません。
どのような生活状況にいるのかを出発点とし、本人をとりまく環境との接点はどこか。その接点はどのように働いているのか、改善出来るのか。そのために本人が出来ること、環境をマッチアップする方法何かを考え実行していくことが求められます。

人と環境との接点は人それぞれ異なります。そして個人や家族、集団、地域の接点を単体で見るのではなく、繋がりで見ていくことが重要になります。援助者が、マニュアル通りに特定の方向に導いていくものではありません。

本人に寄り添い、ここを調整する専門家がソーシャルワーカーです。
「当たり前な生活」が脅かされている人が増えています。
ソーシャルワークはどのような役割を果たすのか。何故社会に必要なのか。
これらの重要性を社会が理解し、ここをケアできる専門家を増やすことが、この問題を改善させるために欠かせません。