振り子の原理 野口レポートNo314

金太郎飴はどこを切っても同じ顔が出てきます。嘘をつかず、見栄をはらず、背伸びをせず、ブレることもなく、有りのまま正直に生きていく、一番楽チンな生き方かも知れません。

50歳を機に人生の後半を、相続一筋に一生懸命歩んできました。今でこそ相続では名を知られていますが、転業当初は元GSマンのイメージが強く、あまり相手にしてもらえませんでした。

ワンストップサービスを看板に、これまでに数多くの相続を丁寧に手掛けてきました。お蔭で多くのお客様から感謝されています。

相続は人生のなかで避けて通れません。遺産分割の話しあいで一歩譲った人は、その後に運とツキに恵まれ幸せになります。欲得を通しうばった人は、その後に大事なものを失います。この不思議な事実が「振り子の原理」であると知りました。

「入ったものは出る、出たものは入る」「取れば取られる、与えれば与えられる」「降った雨は水蒸気となり天へ帰り、雲となって再び地表に降り注ぐ」「潮は干満する」「吐く息があれば吸う息がある」

右に振られた振り子の錘は必ず左に振り返します。物事はこの振り子のように、相反する2つの方向に動いていて発する方と還る方に連動しています。これが「振り子の原理」です。原理とは一定の条件の下でいつも変わらず成立する関係です。

その昔エリートたちが競って就職した銀行や証券会社は、栄華をきわめました。が、儲けることばかりを考えていると、いつかは衰退し朽ち果てます。栄枯盛衰も「振り子の原理」です。

バブル期、玄人や素人までが入り乱れ、株や土地投機、儲かった!泡よろこびもつかの間、バブル崩壊でアッという間に無一文です。株や土地を恨んでもしかたありません。すべて自己責任です。

相続は恨み辛みが出る最たるものです。恨み辛みはどこかで断ち切らねばエンドレスとなり延々と続きます。

ある相続で隣接地主に協力を求めにいくと、奥様から「お父さんの恨みは私が相続します」と拒否されました。ご主人が生前に境界問題で辛い思いをさせられたそうです。恨みは連鎖し元に還ります。

江戸時代には親の恨みをはらす仇討ちが「仇討免許状」のもと、公然と認められていました。しかし、仇討の仇討は恨みの連鎖を防ぐため禁じられていました。

人を恨んでいたり、嘘をついたり、騙したり、不幸を与えたりすれば、必ずやどこかで我が身に還ってきます。

「うばいあえば足らぬ わけあえばあまる うばいあえば憎しみ

わけあえば安らぎ」この言葉(相田みつを)は、正に「振り子の原理」ではないでしょうか。

遺産はご先祖様や親が苦労し残してくれたものです。うばいあえば一族の不幸せ、しいては国の力を弱めます。感謝の気持ちと譲る心を持って臨むなら相続人は皆幸せになるでしょう。

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