題目は「相続と事業承継をめぐる問題点」です。
講師は斎藤紀明氏(㈱国土工営)です。
特別な分野であるかのように考えがちな事業承継。
しかし、中小零細企業の事業承継は相続問題の要素が色濃くなります。
そのことが膚感覚でわかる事例を最初に話して頂きました。
事業承継で独特な資産が株式です。
形があるわけでもなく、登記がされているわけでもない実態がつかめない株式。
しかしこの株式を支配出来なければ会社経営は成り立ちません。
そして、換金性が低いにもかかわらず、業績がよいと異常に評価が高くなります。
このことが相続税、遺産分割に支障をきたします。
この解決方法として①種類株の活用、②信託、③事業承継税制、④遺留分に関する民法特例の説明がありました。
②③に関しては使いづらく活用できる会社は限られますが、このような手法があることをクライアントに説明しておくことは不可欠です。
③に関しては税制改正により以前より使いやすくなります。
「何故、提案してくれなかったの」と言われないようにしたいものです。
膨大な範囲に及ぶ事業承継。
しかし、今回の講座で事業承継問題を相続のアドバイザーが取りあ付けると感じた人は少なくないと思います。
ありがとうございます。