「おじいちゃん戦争のことを教えて」中條高徳(小学館) を読んで。
第二次世界大戦に関する見解は国によって異なります。戦争を自国民にどう伝えるかは、それぞれの国の政策によります。
伝達手段で最も影響を与えるのが教育です。どのように教えるかで子供たちの世界観が変わります。その世界観を持ち子供たちは大人になります。
自国の利益のために伝えると、本当の歴史を見えなくなる恐れがあります。その結果、誤りを繰り返すことになりかねません。
戦争を二度と繰り返さないためにという視点で歴史を学べばどうなるでしょうか。
本当のことは何か。どこで過ちが起きたのか。過ちを繰り返さないためにはどうすればよいかということを考え是々非々で議論するようになります。
戦争は勝者が「善」。敗者が「悪」ではありません。戦争を行ったこと自体が「間違い」なのですから。
このとき大切なのは相手国の立場で物事を考える目を持つことです。その国の歴史、政策、国民性、思想、等々、様々な視点からみることです。
相続争いも同様です。
兄弟姉妹で争うことがどんなことかを考えてみる必要があります。
子供たちが争うことを望む親はいません。何のために財産を残したのかわからなくなります。
どちらが「善」でどちらが「悪」ではありません。相続争いを起こすこと自体が「間違い」なのです。まずそこに気付くことです。
そのうえで、何が原因で争いになったのか、本当のことは何か、円満に解決するためにはどうすればよいか、を真剣に考えることです。
そのためには、相手の立場で考えてみることです。相手の立場で考えるためには「大切なものは何か」という確固たるものを持つことです。
相続争いをしている姿を子供に見せることは、子に「兄弟の縁は切れても仕方がない」という教育をすることになります。
ここに気が付くことです。気が付けば相続争いは防げます。
素晴らしいです。
日本人の戦前の教育指針である教育勅語は、
基本は親を尊び、公に尽くす。まさに
「感謝の気持ちと譲る心の大切さ」を
尊び、自分を律する人間造りが教育だと、
書いてあるように思います。
今の教育には、なんのために学ぶのか?
ここが抜けているように感じます。
自分の徳ではなく得のために学ぶ、
こんな教育が、私たちが学んだ教育のようです。
まずは、親をはじめとする先人を認め尊ぶ、
その上で、良いものは良い、悪いものは悪い
として、進んでいくことが大切だと思います。