弁護士と連携

5月24日SA協議会で特別研修講座を開催しました。
題目 「SAとしてできること、できないこと、注意すべきこと」
講師 奈良恒則氏(SA協議会理事)

相続アドバイザーとはその人の人生、そしてその人の全財産を扱う仕事です。
だからアドバイザーとして出来ること、出来ないことを知ることは重要です。
長く、継続して役に立つためには法令順守が欠かせません。

法令の中で重要なのが弁護士法72条。
立法趣旨。
人生、財産を左右させる法律を扱う仕事をする人を厳しく制限することです。
無償で行えば72条には違反しませんが、立法趣旨からすれば無償でも注意が必要です。
無償で行っても損害を与えれば、弁護士法違反には問われなくても、不法行為等で損害賠償請求されることもあります。

弁護士は傭兵だと言われました。
依頼者の代わりに相手方と戦争をするからです。
戦うために武器をもち、戦術・戦略を立てます。
武器を持たない者が戦場で依頼者の役に立つことは困難です。
弁護士が必要になる所以です。

ではアドバイザーが出来ることは?
法的事務意外の部分で出来ることはたくさんあります。
例えば依頼者と弁護士の間に補助者として入る。
・問題のポイントを補助者として説明する。
・依頼人の代わりに弁護士に質問する。
・弁護士と異なる視点から問題解決のアドバイスが出来る。
等々。

そして弁護士にとっても補助者として中に入ってもらうことはメリットがあるはずだと言われました。
弁護士の多くの人が心労によるストレスを抱えていて、その原因のひとつが、依頼者との人間関係だからです。

紛争性を予感・予測したときは弁護士と連携することが大切です。
そのとき肝心なのは弁護士に任せるのではなく、共に問題解決をすすめていく姿勢です。
この役割は重要ですが、簡単に出来る業務ではありません。

日々の研鑚の必要性を感じた講座でした。
ありがとうございます。

株価暴落

”株価”ってなんなんでしょう。

”裸の王様”
を思い出します。

誰か一人が裸だといったとたん
皆が気が付く。
でも裸だということは誰もが知っていたこと。

株価も同じです。
実態がどうあれ皆が買っているから買う。
皆がどう思うかで売買されます。

実態ではなく
皆がどう思うか。

メディアや情報ツールが発達するほど実態がわからなくなっているように思います。

公正証書遺言

5月22日相続アドバイザー養成講座の第9講座が行なわれました。

題目は「老後の安心設計と公証役場の活用」です。
講師は麻生興太郎氏(公証人)です。

クライアントの要望を文面にするだけではだめです。
将来起こりうる可能性も考慮し遺言書をつくる必要があります。

遺言で与える人が、遺言者より先に亡くなったら。
将来受け取る可能性がある財産があったら。
今住んでいる建物を建て替えたら。
預貯金を他の金融機関に移し換えたら。

これらを考慮し遺言内容をケアしていく。
遺言者からの聴き取りが重要です。

緊急時の遺言には危急時遺言というのが民法976条に書かれています。
しかしこの手続は結構大変です。

麻生氏が提唱するのは、
「危急時は公証人を至急動かす」
公証人を遺言者のところに行かせて遺言書をつくるのです。
書類が揃ってなくても遺言書は作れます。
亡くなってしまったら何もできません。
至急行動することが肝要です。

検察時代の話、ユーモア、時には歌を交えながらの2時間。
笑いの中で、しっかりとポイントを押さえた講義。
麻生氏ならではの講座でした。

ありがとうございます。

信念

「海賊とよばれた男」 (百田尚樹著)を読んでいます
出光興産の創業社長の実話だそうです。

”信念をつらぬく”ことの大切さ、凄さ。
しかし、そこには物凄い困難が待ち受けています。
後半を読むのが楽しみです。

相続対策の目的は相続人の幸せ 野口レポートNo200

相続対策には、争いの予防や財産を分けやすくしておく「遺産分割対策」、納税資金捻出の準備をしておく「相続税納税対策」、どう分けてどう納めるか、この二つは優先すべき最も重要な対策です。そして一番最後が相続税を減らす「相続税節税対策」です。

単に節税ありきではなく、「分割と納税」この二つの対策の結果として節税効果も生じる。これが理想の相続対策です。

相続税を減らそうと、安易に借金し賃貸マンションを建てる節税対策を優先したがために、相続税が払えなくなってしまう。これでは本末転倒で相続対策の意味がありません。更地の駐車場にしておけば、売却し相続税は十分払えたはずです。

いまだに借金すれば相続税が減ると誤解している人がいます。借金しても相続税は減りません。借金で得た現金を相続税評価額の低い固定資産(賃貸建物は建築費の半分以下)に換えるところに相続税を減らす節税効果が生じるのです。

バブルの時代には相続対策の名のもとに、借金コンクリートの賃貸マンションがさかんに建てられました。「相続対策になりますよ」と、営業マン。「いくらでもお貸ししますよ」と、銀行マン。「このままでは土地を失いますよ」と、ひも付き税理士。

そしてバブル崩壊。デフレする(価値が下がる)不動産、デフレしない(価値が下がらない)借金。後に残ったのは資産価値が激減した不動産と膨大な借金。貸し込んだ銀行は手のひらを返すように態度が変わり、資産家が債務超過の悲惨家へ。

いったい「あの営業マン、あの銀行マン、あの先生は何だったんだ!」だが、この人達を恨んではいけません。最後に決めたのは自分です。これが自己責任というものです。

相続対策の目的は、相続後の「相続人の幸せ」です。建物建築は手段であり目的ではありません。目的を実現したいなら、その手段が間違いないのか、ここを見極めることが肝要です。

得ることは捨てることだと心得てくさい。相続税は減らしたい。土地(財産)は減らしたくない。人の欲は大きな落とし穴になります。今回の相続税制改正をチャンスとばかり、相続税対策と称し己の利益を優先しようとする輩も出てきます。

ご先祖様や親そして自分が汗して築いてきた財産は次代に承継させるべき大切な財産です。しかし、その財産に振り回されてしまったら意味がありません。一番大切なことは財産を受け継ぐべき相続人の人生そのものです。

たとえ相続税を取られても残った財産に感謝して、自分の人生観や価値観に基づいて心にゆとりある人生を楽しんでいく。その相(すがた)を次の代に伝えていく。こうした考え方こそが本来の正しい相続の姿ではないかと思う次第です。

税制改正 中條レポートNo144

平成27年1月1日以降の相続から基礎控除が引き下げられます。
・現行 5,000万円+法定相続人の数×1,000万円
・改正後 3,000万円+法定相続人の数×600万円

同時に居住用小規模宅地特例※の面積が緩和されます。(※亡くなられた方が居住していた土地を一定の要件を満たした相続人が取得すると土地の評価を減額してくれる特例)
・現行240㎡の内80%が減額。
・改正後 330㎡の内80%減額。

相続税評価額1億円100坪の土地では約2,200万円評価がさがります。
90㎡分(330㎡-240㎡)の8割 72㎡分少なく評価されるからです。

この特例緩和の減税効果が基礎控除引き下げの増税効果を上回ることはあるのでしょうか。相続人が子供2人の場合で考えてみます。(税率構造の改正に影響を受けないと仮定)
基礎控除は現行 7,000万円 改正後 4,200万円 差額2,800万円
72㎡分少なく評価されて2,800万円さがる土地です。
坪単価が約129万円以上の区域です。かなり高額な土地です。

このことから減税効果があるのは都心の一等地に100坪以上の土地に住む限られた人であることがわかります。改正の趣旨でも国は次のように言っています。
「基礎控除の引下げにより、都市部に不動産を有する人への相続税の負担が大きくなることから“激変緩和措置の一環”としてこの特例について見直した」

平成22年から始まった相続税改正、最初に手がつけられたのが小規模宅地適用の厳格化。この厳格化は世間ではあまり報道されませんでした。しかし特例適用が受けられなくなった人の増税効果は基礎控除引下げに匹敵するものがありました。そして今回は緩和策。

小規模宅地が相続税の税制改正の味付け役になっているように感じます。
食の味を大きく変えてしまったり、一部の人にしか感じないような味の変化だったり様々です。このことは、今後も小規模宅地が税制改正の味付け役として使われる可能性があることを示しています。

税制改正は魔物です。そして全ての人に平等な改正は不可能です。税制改正に振り回されないようにしたいものです。

幸せ贈与

先日行われたSA養成第8講座。
題目は「貰う人もあげる人も幸せになる 贈与25のQ&A」です。
講師は遠山順子氏(税理士)です。

幸せになるためのQ&Aが25問用意されています。
贈与した財産が名義預金と看做されないための注意点。
・贈与契約書を作成する。署名は自筆で。意思表示の証拠となる。必要なら確定日付けをとる。
・現金なら振り込みをして証拠をのこす。
・貰った財産を自由に使えるようにする。印鑑・通帳は貰った人に渡す。
無駄使いしないよう、保険商品等を購入する。
等々。

注意することは、生前の贈与は特別受益となることです。
特別受益は遺産分割が揉める要因となります。
贈与をして相続財産を減らしても、相続争いとなっては本末転倒です。
相続人に対して公平な贈与が大切だと言われました。

相続税対策のために贈与をするには相続税の仕組みを知る必要があります。
相続税は段階的に税率が上がっていく構造になっています。
1000万円まで10%。1000万円~3000万円 20%………3億円超え50%
.贈与した金額に対して相続税が減る分は、その人が課税される一番高い部分です。
例えば3億円超えの税率が適用される相続人は
1000万円贈与すると、相続税が500万円さがります。
贈与は年を分けたり、あげる人を分けて、贈与税を調節できるので、低い税率を選んで資産を移転出来ます。

その他、教育資金贈与の現状のお話、等々興味深いお話が盛りだくさんでした。
幸せになるための贈与のヒントをたくさん頂きました。

ありがとうございます。