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事業承継  中條レポートNo98

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相続セミナーと言えば、相変わらず事業承継セミナーが主流です。私もこの3週間で4つの事業承継セミナーに参加しました。どれも有意義なものでした。
中小企業を守るために事業承継の制度を法律・税務の面から改正したためです。

日本では数百年続いている企業がたくさんあります。世界でも例を見ないようです。
何故か。
日本は島国であり、農耕民族です。狩猟民族と違い生活の場所を離れないという習性があります。家・土地を守らなければならないというDNAがあるからです。「先祖代々」という言葉が好きな民族です。

自分の代で家業を途絶えさせることは許されません。
子供の教育方針も決められていて、子供は小さい頃から、家を継ぐ覚悟が出来ています。

戦後家督相続が廃止され、均分相続・自由・平等の精神のもと、自分の権利を主張出来るようになりました。
均分相続が主張され、争いになり、事業承継が出来ず崩壊していく中小企業が増えてきました。
親が懸命に築きあげてきた会社を、子供たちの相続争いが滅ぼします。会社が有ったから、自分達が育ってきた恩も忘れ、愚かなことです。

癌細胞は、他の細胞を滅ぼし、体を蝕みます。最後に死に至ります。そのとき癌細胞も生きる場を失い自滅します。癌細胞は他の細胞が同じ体の一部で有る事に気が付かず攻撃していたのです。
会社の株は遺産分割されないうちは準共有状態です。会社という同じ体の一部なのです。
そこでの争いは、癌細胞と同じです。処置が遅れると体と同様、会社が死に至ります。

この中小企業が日本の経済成長を支えてきました。日本の将来のためにも現状を見過ごせません。
そこで、法改正という予防接種を施します。
「争う心」というウイルスを抑えるためです。しかしこの予防接種では「争う心」を無くすことは出来ません。根本的な解決にはなりません。

何百年も続いている企業があるのは、「家」全体で協力していたからです。
長男が後継者になり、他の兄弟は日に陰に長男を支え、長男は他の兄弟が困ったとき面倒を見てあげるという、相互扶助の精神があったからです。「家」の絆ほど強いものはありません。
「日本」本来の強さ・良さはどこにあるのかを再認識する必要性を感じます。


              「おばけトマト」

一本の苗から一万数千個の実をつけた”おばけトマト”があります。
バイオ技術を使わず、栄養分を含んだ水と太陽の光だけで育てました。使用したのは普通の種です。

何故”おばけトマト”が出来たのか。
それはトマトの眠っていた潜在能力を引き出したのです。どんなトマトでも持っているものです。
では何故、自然に育ったトマトは”おばけトマト”のような能力を発揮しないのか。
それは、自然が節度を守っているからではないでしょうか。
自然界は皆が共生出来るよう適正な規模を保っています。
増えすぎると自分たちの生存をあやうくしないよう、数を減らすように力が働きます。

”おばけトマト”になれる能力はあるけれど、自然界のバランスを考え自らの意思でバランスをとっているのです。
自然と生命のすごさを感じます。


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